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第二種電気工事士との違いは?第一種電気工事士を取得するメリットや難易度を解説!2024.03.25

第二種電気工事士との違いは?第一種電気工事士を取得するメリットや難易度を解説!

電気工事士には、第一種電気工事士と第二種電気工事士の2種類があります。

この2つはどちらも電気工事を行うための国家資格ですが、できる仕事の内容が違うため、平均年収などの待遇、転職のしやすさなど、様々な面で違いが出てくるのです。

この記事では、2つの資格の違い、上位資格である第一種電気工事士のメリットや取得の条件、試験の難易度などを詳しく解説します。

第二種電気工事士と第一種電気工事士の違い

第二種電気工事士と第一種電気工事士はどちらも電気工事を行うための国家資格ですが、第一種電気工事士の方が上位の資格であり、第二種電気工事士よりも高度な工事を行うことができます。

できる工事内容
第二種電気工事士600V以下の低圧で受電する電気設備の工事
第一種電気工事士最大電力500キロワット未満 の電気設備の工事

第二種電気工事士は、電力会社から600V以下の低圧で受電した電気設備の工事しか行うことができません。

これは一般家庭や小規模な商店、事務所などの工事しかできないということです。

このような低圧受電の電気設備は、消費電力ベースで全体の1/3程度しかないため、できる仕事がとても限られてしまいます。

これに対し、第一種電気工事士であれば、電力会社から600Vを超える高圧で受電する設備も工事を行うことができ、公共施設や工場、テナントビルなど多くの電気設備の工事を行うことができます。

電気工事士と電気工事施工管理技士の違い

同じ電気工事に関係する資格に、電気工事施工管理技士というものがあります。

電気工事施工管理技士は、電気工事士と違い、実際に電気工事を行う資格ではなく施工管理を行う資格です。

電気工事における工程や安全、品質といった管理を行う重要な役割を持っています。

電気工事施工管理技士だけでは工事を行うことはできませんが、電気工事士と合わせて取得することにより、仕事の幅が大きく広がる資格です。

第一種電気工事士を取得するメリット

電気工事士としてのキャリアをスタートさせた方は、最初は第二種電気工事を取得するケースがほとんどでしょう。

しかし、第一種電気工事士を取得すれば、第二種電気工事士と違う多くのメリットがあります。

仕事の幅が広がる!

第一種電気工事士を取得することで、できる仕事の幅が大きく広がります。

第二種電気工事士では、一般家庭などの小規模な工事しかできず、扱える電気設備の種類も少なくなります。

しかし、第一種電気工事士になれば、第二種電気工事士ができる工事に加えて、高圧で受電した電気を低圧に変換する高圧受電設備など、高度な技術が必要な電気工事も行うことができます。

より高度な仕事ができるため、やりがいにつながるだけでなく、多くの工事に対応できることで電気工事士として安定して仕事を続けていくことができるでしょう。

収入アップにつながる!

第一種電気工事士は、第二種電気工事士よりも高度な工事が行えるため、収入面でも大きな違いが出てきます。

一般的な年収
第二種電気工事士300万円~450万円
第一種電気工事士400万円~500万円

第二種電気工事士と第一種電気工事士では、年収で50万円~100万円もの差があるといわれています。

もちろん、これは一般的な年収の話であり、第一種電気工事士のなかでもさらに専門性の高い仕事をしていけば、年収をよりアップさせていくことも可能です。

転職や独立もしやすい!

電気工事士は2030年には3万人も不足する言われています。

そして、その大部分が小規模な修繕から大規模な工事まで行える第一種電気工事士の需要です。

第二種電気工事士ではできる工事が限られるため、電気工事会社もできれば第一種電気工事士を雇いたいと考えています。

また、独立するにしても、一般家庭の工事など小規模な仕事しかできなければ安定して仕事を確保することは難しいでしょう。

それに対し、第一種電気工事士の資格を持っていれば、幅広い仕事に対応できるため、転職や独立もしやすくなります。

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第二種電気工事士と第一種電気工事士の試験と難易度の違い

第二種電気工事士と第一種電気工事士では、資格を取るための要件や試験の難易度にどれほどの違いがあるのでしょうか。

ここでは、それぞれの取得要件や試験内容、難易度の違いについて説明します。

第二種電気工事士と第一種電気工事士の資格取得要件の違い

第二種電気工事士、第一種電気工事士ともに、受験資格の条件はなく、誰でも試験を受けることができます。

しかし、第二種電気工事士は試験に合格するとすぐに資格を使えるのに対して、第一種電気工事士は3年間の実務経験がなければ免状が交付されません。

このため、まずは第二種電気工事士を取得し、実務経験を積みながら第一種電気工事士を目指すのが一般的です。

ただし、第一種電気工事士に合格すれば、実務経験がなくても申請をして講習を受けることで認定電気工事従事者となり自家用工作物の簡易電気工事を行えるため、実務経験がないと資格が無駄になるということはありません。

第二種電気工事士と第二種電気工事士の試験内容の違い

第二種電気工事士と第一種電気工事士の試験は、いずれも学科試験と技能試験からなり、最初に学科試験に合格すると技能試験に進むことができます。

学科試験は、4択から選択する筆記試験で、50問中30問正解が合格ラインとされています。

ただし、その年の平均点により、合格点は若干の調整があるため29問正解で合格するときもあれば、31問正解で不合格となるときもあります。

技能試験は、卓上ではありますが、電線やスイッチ、コンセントなどの材料を使って実際に電気回路を作成する試験です。

単線図と呼ばれる図面を見て、どのような電気回路を作るかを考え、欠陥の内容に組み立てます。

図面から電気設備の回路を組み立てるため難しく感じますが、公表されている候補問題から出題されるため、事前に練習が可能です。

第二種電気工事士と第二種電気工事士の試験内容の違い

第二種電気工事士、第一種電気工事士では、試験の流れは似ていますが、試験の出題範囲が違うため、試験の難易度は大きく異なります。

第二種電気工事士第一種電気工事士
学科試験四肢択一方式の筆記試験問題数 :50問(各2点)試験時間:120分合格基準:約60点出題内容:電気に関する基礎理論配電理論及び配線設計電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具電気工事の施工方法一般用電気工作物等の検査方法配線図一般用電気工作物等の保安に関する法令四肢択一方式の筆記試験問題数 :50問(各2点)試験時間:140分合格基準:約60点出題内容:電気に関する基礎理論配電理論及び配線設計電気応用電気機器・蓄電池・配線器具・電気工事用の材料及び工具並びに受電設備電気工事の施工方法自家用電気工作物の検査方法配線図発電施設・送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性一般用電気工作物等及び自家用電気工作物の保安に関する法令
技能試験課題の電気回路を作成候補問題:13問試験時間:40分合格基準:欠陥をせず、時間内に完成させること出題内容:電線の接続配線工事電気機器及び配線器具の設置電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具の使用方法コード及びキャブタイヤケーブルの取付け接地工事電流、電圧、電力及び電気抵抗の測定一般用電気工作物等の検査一般用電気工作物等の故障箇所の修理課題の電気回路を作成候補問題:10問試験時間:60分合格基準:欠陥をせず、時間内に完成させること出題内容:電線の接続配線工事電気機器・蓄電池及び配線器具の設置電気機器・蓄電池・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具の使用方法コード及びキャブタイヤケーブルの取付け接地工事電流・電圧・電力及び電気抵抗の測定自家用電気工作物の検査自家用電気工作物の操作及び故障箇所の修理

第二種電気工事士では600V以下の一般電気工作物のみを対象としているのに比べ、第一種電気工事士では自家用電気工作物も対象となります。

第二種電気工事士が対象としている範囲は、身の回りにある一般的な電気設備のため内容もイメージしやすいものです。

それにたいし、第一種電気工事士では、高圧の電力を受けるための受電設備や、発電設備、送配電設備などが対象となるため、範囲が広くなるだけでなく問題の内容も難しくなるのです。

第二種電気工事士と第一種電気工事士の合格率

第二種電気工事士と第一種電気工事の合格率は数字だけで見ると実はそれほど違いません。

下は令和2年度~4年度の3ヶ年の平均合格率です。

第二種電気工事士第一種電気工事士
学科試験58.2%57.5%
技能試験72.2%63.4%
全体39.3%33.8%

しかし、第一種電気工事士の受験者は、その多くが第二種電気工事士の合格者です。

そのため、実際には約4割の第二種電気工事士合格者のうち、さらに3割程しか合格できない高難易度な試験と考えた方がわかりやすいでしょう。

とはいえ、すでに第二種電気工事士に合格し、さらに現場で電気工事の経験を積んでいる方であれば、合格のチャンスは必ずあるはずです。

第二種電気工事士の出題範囲は、すべて第一種電気工事士に含まれるため、第二種電気工事士の受験後はなるべく早めに第一種電気工事士を受験すると良いでしょう。

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経験を積んで第一種電気工事士を目指そう!

第一種電気工事士は、第二種電気工事士よりも高度な作業が可能なため、取得すれば多くのメリットがあります。

しかし、取得には実務経験が必要なので、まずは第二種電気工事士を取得し、電気工事会社で経験を積みながら試験を受けることが一般的です。

電気工事士しての経験を積んで、第一種電気工事士を目指しましょう!

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これから電気工事士としてのキャリアを考えている方は、ぜひ当社にお問い合わせください。

【参考】

電気技術者試験センター

https://www.shiken.or.jp/

電力取引の状況(令和5年11月)-経済産業省 電力・ガス取引監視等委員会

https://www.emsc.meti.go.jp/info/business/report/results.html




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